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2014.11.29 Scoobie Do TOUR「Funk-a-lismo!vol.9」@梅田AKASO

Scoobie Do「Funk-a-lismo!vol.9」ツアー7本目、関西唯一のライブは梅田AKASOで行われた。

MOBY(Dr.)のドラム、そしてコヤマシュウ(Vo.)のハーモニカで始まった1曲目は『真夜中の太陽』。
そこから『転がる石』とNew Album『結晶』と全く同じ立ち上がり。
入りから余裕と貫禄を見せ付ける。
しかし決して落ち着き払っているわけではなく、シュウさんはステップ踏みまくるし、泥臭く、熱苦しく、観客をジワジワと踊らせてゆく。
改めてライブで聞くと渋い楽曲ばかりだ。
「何にこっていようとも 誰に会っていようとも これで褒められたい」とソウルフルに歌う『いいぜ いいぜ』の後、自らのライブスタイルについての楽曲『バンドワゴン・ア・ゴーゴー』が続き、ライブに対する強い思いと、楽しそうにやるScoobie Doに、オーディエンスも"Oh Yeah!"と叫び、AKASO中に素敵な笑顔が広がっていた。

"昨日はRHYMESTERのライブにゲストで出て、20曲くらいやるうちの最後の3曲のうちの2曲に出たんだけど、拘束時間長すぎやしませんかって。MOBYなんてカレー3杯は食べてましたから"
と笑いを誘うも、後ろで必死に指2本を立ててアピールするMOBY。
"2杯なの?でもカツカレーでしょ?"
"ノンカツ!(大声)"
となぜか必死なMOBYにライブ中話さないはずのリーダー・マツキタイジロウ(Gu.)も"ノンカツって(笑)"と思わず笑いが溢れる。

"大阪は9月のOTODAMAから毎月来てて、こないだのSUZUDAMAでも言ったんだけど、残ってくれた人は、そりゃあ俺らScoobie Doが好きだからってのもあるだろうけど、OTODAMA愛を凄く感じたね。OTODAMAを終わらせてたまるかってことでしょ?こないだのSUZUDAMAは鈴木親子の親子愛もあったしね。OTODAMA愛があったんだよ。STAP細胞は無かったけど"
真面目な話から急に今年の総括みたいにSTAP細胞ほりこまれて、メンバー含めて会場爆笑。
"STAP細胞は要らなかったかな・・・なんせScoobie Doにはツッコミがいませんからね。四星球とかいいよね。U太くんがすごいツッコんでるから。ナガイケがツッコんだらもうそれはそれでボケですから。・・・まあSTAP細胞代わりに見付けてやろうと思ってます"発言まで飛び出す。
そこからの『やっかいなお土産』でも「背骨はもう既に溶けかけている」と歌った後シュウさんぐでんぐでんになってたり、曲は格好良いのに笑ってしまう。
最近フェスとか対バンばっかりだったもんで、こんなに笑い溢れる感じも久々に感じた。
やっぱり多少カッコ付けてたのかななんて思ったりもする。

そこから空気をまたガラリと変えたのが『無常の嵐』。ライブバージョンのアレンジがまた、孤高な感じを引立て、映えていた。リーダーのギターソロに目を奪われた。
新旧入り混じれたセットリストに予想外の曲が急に繰り広げられる構成。
ドキドキしながら、踊りながら、まったりしながら、そんなお客さんに曲ごとのメッセージを伝えてゆくScoobie Do。
その中でも私が染みたのは11曲目、『パレード』。
超個人的感想になるのだが胸のドアをこじ開けられて泣いてしまった。

いつの間に 守ることを覚えた
君の夢の続きは どこでどうなったんだろうか
「とりあえずこれはあり」とか「なし」とか
その安全な場所から 言えるのはそんなもんか
(『パレード』より)

この歌いだしでもう、将来について悶々とし続けている私は泣いて泣いて。
勇気づけられまくってしまったのだ。
力強すぎるよシュウさん・・・!
元々好きだったがあまりライブでは披露されないこの曲が、大好きな、思い出深い曲になってしまった。
「今飛び出した君が全てだ」なんてシュウさんに歌われて、嘘などつけないのである。

リーダーのセクシーなギターとナガイケジョー(Ba.)の流れるようなベースラインから始まったライブアレンジバージョンの『笑う女』に、ライブハウスは一気にムーディーで怪しい雰囲気になり、この日一番の大歓声が上がる。
JAZZっぽいMOBYの刻んだドラムも、全てが大人の空気だった。
シュウさんが手をピストルにして1 strack 2 strack 3 strackと撃ってたのだが、その横でジョーさんがベースを観客に向けて撃ちまくるパフォーマンス。
ジョーさんの存在感が凄かった。Scoobie Doとして新たな一面である。

"みんなScoobie Doじゃないと気がすまないやつばっかりだろ?俺もScoobie Doが大好きだ。ほんとに好きなもんってのはね、掴んどいた方がいいよ。年を重ねる毎に楽しくなってくからね。今も楽しいけど、来年20周年はもっと楽しいに決まってるんだよ。まあ俺たちはずっとライブハウスでやってるからよ、いつでも来いよ!ひとりでも来いよ。待ち合わせはライブハウスで!無理にとは言わねえ。みんな色々あるだろうし、無理にとは言わねえが・・・絶対来いよ!"
"そんなScoobie Doじゃないと気がすまないみんなに、伝えたいSoulナンバー1曲、聴いてくれ"と始まったのは『行っておいで』。
凄く短くてシンプルな曲だが、Scoobie Doの楽曲の中でも群を抜いて温かく、優しく、包み込む1曲に、ああ、もう、これからもずっと、ついていけると。下らないことが起きて嫌になっても、また帰ってきたらいいんだと。心がホッとして、安心させられた。

ここから"Scoobie Doの大ヒットナンバーをノンストップでいくぞー!"と『結晶』『トラウマティック・ガール』で始まり、『disco ride』『真夜中のダンスホール』でミラーボールが回って踊り狂い、『Back On』『夕焼けのメロディー』で魂の叫びを吠える。シュウさんももうほとんどシャツは脱いでるくらいボタンも開けて、最後まで息を抜く暇もない程文字通りノンストップで駆け抜けた。

アンコールで登場したシュウさんは、恒例の投げキッスを引っ張って引っ張ってやらなかったり、焦らすという新技。それに乗っかるお客さんも楽しい♪
そんな遊びもありまして、アルバム最後の曲『憂いの雨』に続いて、『MIGHTY SWING』披露。
そしてWアンコールで『やっぱ音楽は素晴らしい』をやりきって、全26曲もをやり終え、大団円を迎えた。

今回のライブは、兎に角、余裕を感じるほどの安定感があった。
Scoobie Doを好きになって良かったと感じてやまなかった。
観ている者まで無敵になったようなパワーを与えた。
それはきっと、今回のアルバムが本人たちも「19年目のデビューアルバム」と豪語するよう、全体を通して「こっからまだまだ始める」といったことを歌っているからであり、それに加えて、『パレード』や『バンドワゴン・ア・ゴーゴー』、『MIGHTY SWING』など、「胸をときめかせる、やりたいことをやるしかない」という思いがこもった曲を演奏したからなのだろう。
それがおそらく、20周年を目前にした今のScoobie Doの伝えたいことであり、答えなのだと。
まだまだこれから、だけど俺たちの信じた道は絶対間違っていない、これで誰にでも勝ってやる。
いつだって今が最高。だからこれからも最高なんだと。
来年のvol.9.5は、vol.9とは全く違うツアーだそうで。
ワクワクさせてくれるぜ。

やりたいことをやるしかない
やりたいようにやるしかない
生きてるうちにやるしかないんだ
(『MIGHTY SWING』より)



セットリスト
01.真夜中の太陽
02.転がる石
03.いいぜ いいぜ
04.バンドワゴン・ア・ゴーゴー
05.PLUS ONE MORE
06.やっかいなお土産
07.月に手を伸ばせ
08.無常の嵐
09.What's Goin' On
10.あなたを教えて
11.パレード
12.Get Up
13.笑う女
14.囚われ者
15.ロックンロールは未定
16.行っておいで
17.イキガイ
18.結晶
19.トラウマティック・ガール
20.disco ride
21.真夜中のダンスホール
22.Back On
23.夕焼けのメロディー
<encore>
24.憂いの雨
25.MIGHTY SWING
<W encore>
26.やっぱ音楽は素晴らしい

by yonayonagirl | 2014-11-30 16:11 | 音楽


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